寒い冬、湯船に浸かる時間は何よりも至福のひとときです。しかし、その快適さを保つために使用する追い焚き機能。果たしてどれほどの電気代がかかるのかご存じですか?便利な機能の裏で「電気代が高いのでは?」という疑問や心配も少なくありません。この記事では、追い焚きの電気代の目安や効率的な使い方、さらには節約のコツをご紹介します。
追い焚き機能の仕組みとコスト
追い焚きの仕組みとは?
追い焚きは、一度冷めてしまったお湯を再び温め直す機能で多くの家庭で利用されています。追い焚きをすることで浴槽内の水を循環させ、設定した温度まで再加熱し効率よく温度を調整します。特に冬場の浴室には欠かせない便利な設備です。
追い焚きの電気代はどれくらい?
電気給湯器には2種類あり、大気中の熱でお湯を沸かすエコキュートと電熱ヒーターでお湯を沸かす電気給湯器です。また、その他ガス給湯器(都市ガス)も多くのご家庭で利用されています。
エコキュートは、初期費用が高いですがランニングコストが電気温水器の3分の1となるのが特徴で、それぞれの設備で電気代は変化します。また、追い焚きが利用できるのはエコキュートのフルオートタイプです。設備ごとに追い焚きの電気代を確認してみましょう。
東京エリアの電気代を比較します。30度の水200リットルを40度まで温める場合で計算します。
※1kWhあたりの電気料金の目安単価を31円/kWh(税込)で計算しています。
※水の比熱容量は約4.18KJ/kg・℃で計算しています。
※1kWhは3,600KJで計算しています。
- エコキュート
- 電気温水器
- ガス給湯器(都市ガス)
電力量0.7kWhが必要となります。電気料金を1kWhあたり31円とした場合の追い焚きは、1回あたりの電気代は21.7円です。
エコキュートの4倍程度の電気代がかかります。そのため、1回の追い焚きでは約85円です。
エコキュートの3倍程度のガス代がかかります。追い焚きにかかるガス代は約60円となります。
具体的なコストとしては、1回の追い焚きで数十円から数百円程度が目安とされています。地域や電気料金プランによっても電気代が異なりますので、あくまで目安としましょう。
追い焚きの頻度を減らす工夫
1. お湯が冷めにくい工夫をする
風呂ふたや保温シートを活用するだけで、意外にお湯が冷めづらくなります。使用中以外はしっかりふたをして熱を逃さないようにしましょう。また、お風呂用の保温器を利用してお湯を再度温めなくても、浴槽で暖かく過ごせる工夫も効果的です。
2. 入浴時間を家族で調整する
家族全員が短時間で続けて入浴すれば、追い焚きの必要性を大幅に減らすことが可能です。例えば、1時間以内に家族全員が順番に入浴すれば、お湯が冷める前に済ませられます。
ポイントは、家族間で入浴時間をあらかじめ決めておくことで、効率よくお風呂を使えることです。
3. 温度調整をこまめに行わない
追い焚きを頻繁に行うと、その分電気代がかさみます。できるだけ温度が下がらないうちに適温を保ちながら、追い焚き機能の使用頻度を減らすことが重要です。
また、続けて家族の入浴が続く場合は足し湯を利用してもいいでしょう。高温のお湯が設定された分、浴槽に追加されることでお湯の温度を上昇させてくれる機能で、追い焚きよりもスピードが早いのが特徴です。3時間以内の置いたお湯へは、足し湯の方が安い電気代で適温にしてくれます。
4. 給湯器のメンテナンスも大切
定期的なメンテナンスを行うことで、給湯器の効率を維持できます。湯あかによる配管の詰まりや汚れがあると、無駄なエネルギー消費につながるため、月に1回は風呂釜洗浄剤を使って、配管を掃除しましょう。
また、循環アダプターのつまりも追い焚き不良の原因になります。使用済み歯ブラシなど小さめのブラシで小さな穴もきれいに掃除することが大切です。
まとめ
追い焚き機能は便利ですが、使い過ぎは電気代を高くする原因となります。家族間で効率的な入浴スケジュールを組むなど、日々の工夫が大切です。