2024年4月からの
容量拠出金反映額新設について
当社は、2024年4月より新たに「容量拠出金反映額」という料金項目を設定します。
2024年4月利用分※(2024年5月請求分)以前に適用される電気料金
※2024年4月利用分の算定期間:2024年3月検針日から2024年4月検針日の前日まで
2024年5月利用分※(2024年6月請求分)以降に適用される電気料金
※2024年5月利用分の算定期間:2024年4月検針日から2024年5月検針日の前日まで
2020年4月に電力広域的運営推進機関(以下「広域機関」といいます。)により容量市場(詳細は下記)が開設され、当該市場により2024年4月1日より「容量拠出金制度(詳細は下記)」が開始されます。
容量拠出金反映額は、当社が負担する「容量拠出金」をお客さまに適切に反映することを目的として、当社が独自に設定する料金項目です。
容量拠出金反映額は、「容量拠出金反映基礎額」と「容量拠出金反映調整額」により構成します。
また、毎月の電気料金に適用する「容量拠出金反映基礎額」と「容量拠出金反映調整額」は、当社が適当と判断した方法により事前に(広域機関からの通知時期や料金計算の事務手続き上の都合等その他の事情によりやむを得ない場合は、金額確定後速やかに)公表します。
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広域機関より開示される容量拠出金の見込金額をもとに、年度(毎年4月の検針日から翌年4月の検針日の前日までの期間)分として供給区域ごとに算出し設定する金額に消費税相当額を加えた金額です。
容量拠出金反映額として当社がお客さまに請求した金額から当社が広域機関より請求される容量拠出金の金額を引いた金額(以下「容量拠出乖離額」といいます。)をもとに、その調整の大元となる容量拠出金反映額の請求を受けたお客さまか否かに関わりなく、各月の検針日から翌月の検針日の前日までの算定期間分として供給区域ごとに定める金額(還元or追加請求)に消費税相当額を加えた金額です。
2020年4月に広域機関により開設された市場で、4年後の電力供給力(kW)をオークションにて取引しています。(つまり2024年4月1日から2025年3月31日までの電力供給力(kW)の取引が初回となります。)
容量市場によるオークションの売手は発電事業者等、買手は広域機関で、落札された場合、発電事業者等は落札された電力供給量(kW)を確保する義務を負うかわりに広域機関から当該供給力(kW)確保を行うための投資原資(容量確保契約金額)が支払われます。
この投資原資(容量確保契約金額)があるため、発電事業者等は供給力(kW)を確保するための設備投資を行うことができ、その結果、電力の安定供給や一般社団法人日本卸電力取引所(以下「JEPX」といいます。)における電力取引価格の安定につながることで、消費者目線では電気料金の高止まり抑止を期待することができるというメリットがあります。
容量市場についての詳細は、以下広域機関のWEBサイトも合わせてご確認ください。
上記のとおり、容量市場での2024年4月1日から2025年3月31日までの電力供給力(kW)の取引が2020年に行われており、広域機関は、その期間分として発電事業者等に支払う投資原資(容量確保契約金額)を担保するため、当該投資原資(容量確保契約金額)相当額の「容量拠出金」を、小売電気事業者・一般送配電事業者・配電事業者に請求することになっています。※容量確保契約金額と容量拠出金の関係性は以下を参照ください。
小売電気事業者・一般送配電事業者・配電事業者の各事業者が負担する容量拠出金は、広域機関が定める算出定義に基づき算出及び広域機関からの請求が行われ、当社もこの容量拠出金の負担・支払義務を負っております。
(画像出典:「容量拠出金を知ろう!(URL:https://www.occto.or.jp/capacity-market/kyoshutsukin_know)」より。なお、画像の著作権は広域機関に帰属します。)
容量拠出金制度の詳細は、以下広域機関のWEBサイトも合わせてご確認ください。
前述のとおり、容量市場により発電事業者による電源投資が促進されると、電力の安定供給に繋がり、JEPXの電力取引価格が下がることが期待されます。
当社の電気料金には、JEPXの電力取引価格に連動する「市場価格調整額(市場価格調整額の詳細はリンクより確認ください。)」という料金項目が存在するので、容量市場や容量拠出金制度によりJEPXの電力取引価格が下がると、その分電気料金も下がることとなります。
そのため、短期的には、今回の容量拠出金反映額によりお客さまの電気料金負担額が増えることが想定されますが、一方で将来においてはお客さまの電気料金が下がる可能性があります。
当社が2024年4月より独自に新設定する「容量拠出金反映額」は、日本の電力業界全体での新制度適用開始に付随するものです。
容量市場による将来の電力供給力(kW)の取引や容量拠出金制度は、前述のとおり将来の安定した電力供給及び電力業界全体の持続性や健全な発達に寄与しうるものであり、当社としては、需要家であるお客さまにもメリットがあるものと考えておりますのでご理解賜りますようお願い申し上げます。
また、「容量拠出金反映額」の詳細については、当社が定める電気供給約款(2024年4月1日改定版)をご確認ください。