地震や津波などの災害はいつ起こるかわかりません。災害により電気やガスが止まったら、どうすべきか知っていますか?万が一に備えて正しい対処法を知っておきましょう。
また、電気やガスが止まったときのために備えておいたほうが良いものについてもご紹介します。
電気が止まったら
停電の範囲を確認
地震などの災害があって停電をしたときは、まずは窓から外を見て、街灯や近所の家も同様に電気が消えているか、確認しましょう。停電が自宅のみの場合と、地域一帯が停電している場合で対応方法が異なります。
停電が自宅のみの場合
ブレーカーを確認しましょう。アンペアブレーカー、安全ブレーカー、漏電ブレーカーのいずれかが落ちている可能性があります。
- アンペアブレーカーが落ちている場合
一度に電気を使いすぎたことが原因です。
- 使用していた電気製品のコンセントから電源プラグを抜く。
- アンペアブレーカーを「入」にする。
- 安全ブレーカーが落ちている場合
一つの部屋または回線で電気を使いすぎたことが原因です。
- ブレーカーが落ちたのがどの部屋か確認する。
- ブレーカーが落ちた部屋で使用していた電気製品のコンセントから電源プラグを抜く。
- 落ちていた安全ブレーカーを「入」にする。
- 漏電ブレーカーが落ちている場合
漏電や雷によるショックなどが原因です。
- 全てのブレーカーを「切」にする。
- アンペアブレーカーと漏電ブレーカーを「入」にする。
- 安全ブレーカーを一つずつ「入」にする。
- 安全ブレーカーを順番に上げていったときに漏電ブレーカーが切れた場合、その部屋で漏電が発生していると特定できます。
- 再び漏電ブレーカーを「入」にし、問題がある箇所以外の安全ブレーカーを「入」にする。
- 電気工事店にご相談ください。
- ブレーカーを操作しても復旧しない場合
電線や電柱、建物内の設備が損傷している可能性があります。
お住まいの地域の一般送配電事業者にお問合せください。連絡先は下記ページ下部の「停電時の対応方法」に記載があります。
https://sutoene-service.jp/service/electricity/
地域一帯が停電している場合
- 地域の一般送配電事業者のホームページにある停電情報を確認する。
停電してすぐだとホームページに情報が記載されていない場合もあるため、時間を置いてから確認してください。 - 停電情報の記載がない場合は、一般送配電事業者に問い合わせる。
連絡先は下記ページ下部の「停電時の対応方法」に記載があります。
https://sutoene-service.jp/service/electricity/
コンセントから電源プラグを抜く
停電時は電源プラグをコンセントから抜いておきましょう。停電から復旧したときに一斉に動き出すとブレーカーが落ちたり、ヒューズが飛ぶなど電気製品に悪影響を及ぼす恐れがあります。
避難時はブレーカーを落とす
避難をする際は必ずブレーカーを落としてから自宅を離れるようにしましょう。ブレーカーを落とし忘れると、電気が復旧した際に壊れたり倒れた電気製品に通電して火災が発生する恐れがあります。
阪神・淡路大震災や東日本大震災の際に発生した火災のうち、6割以上が電気関係によるものというデータもあります。
出典:消防庁 大規模地震時の電気火災の発生抑制について
二次災害を防ぐために、自宅を離れる際にブレーカーを落とすことを忘れてはいけません。
ガスが止まったら
震度5相当以上の地震などの非常時には、ガスメーター(マイコンメーター)の安全装置が作動して、自動でガスが止まります。
- 全てのガス機器の電源を切り、元栓を閉める。
- ガス臭くないか確認する。
- ガス臭い場合は窓を開けて換気をし、ガス事業者へ連絡してください。火や電気は絶対に使用しないでください。
ガス臭くない場合は、ご自身で下記の復旧作業を試してみてください。
- ガスメーターの左上にある復帰ボタンのキャップを外す(キャップが付いていない場合もあります)。
- 復帰ボタンを奥までしっかり押して、表示ランプが点灯したらゆっくり手を放す。
- 約3分後、赤いランプの点滅が消えていれば、ガスが使えます。正常に復帰しない場合は、ガス事業者へお問合せください。
復旧までにどれくらいかかる?
内閣府による首都直下地震等による東京の被害想定によれば、各ライフラインの復旧目標日数は、電気で6日、上水道で30日、ガス(都市ガス)で55日となっています。
出典:被害想定結果について 内閣府作成資料
復旧までの期間を乗り切るために、備蓄を用意しておくことが重要です。
電気・ガスが止まる前にできる対策
- 水・食料
一日に必要な飲料水の目安は約3リットルと言われています。水は最低3日分(一人当たり9リットル)の備えを用意しておきましょう。食料は、調理の必要がないレトルト食品や缶詰などの非常食を最低3日分用意しておきましょう。
- 暑さ・寒さ対策グッズ
停電時は冷暖房が使えなくなるため、夏は小型扇風機や瞬間冷却材など、冬は使い捨てカイロやアルミブランケットなどがあると暑さや寒さを凌ぐことができます。
- 簡易照明・乾電池
夜間に停電したときに備えて電池式の懐中電灯や充電式のLEDランタンなど、十分な光源のあるものを用意しておきましょう。合わせて電池も忘れずに用意しましょう。ろうそくなどの火を使うものは、火災を防ぐためになるべく使わないほうが良いです。
- モバイルバッテリー
家族との連絡や情報収集にスマートフォンが役立ちます。夜間に照明がない場合にライト代わりとして使うこともできます。停電時にもスマートフォンの充電ができるように、モバイルバッテリーを用意しておくと安心です。
- 体拭き用のウェットシート・ドライシャンプー
災害時には長い間お風呂に入れないことも想定されます。体拭き用のウェットシート・ドライシャンプーを用意しておくと良いでしょう。ドライシャンプーはスプレー式のものとシート式のものがあります。
その他、ご自身のご家庭に合わせて必要なものを用意しましょう。
まとめ
電気やガスが止まった時に正しく対処することで、二次災害を防ぐことができます。
また、災害が起きたときのために水や食料を備蓄しておくなど、事前に備えておくことで安心につながるでしょう。ぜひこの機会に、防災対策について見直してみてください。