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2024.02.28

従量電灯とは?電気料金の仕組みや人数に合わせた最適な選び方をご紹介


検針票や領収書をみたときに「従量電灯」という言葉をみて、何のこと?と不思議に思った方もいるのではないでしょうか。この記事では、「従量電灯Bや従量電灯C」についての疑問の解消や電気料金の仕組み、計算方法についてご紹介し、皆さんの疑問を解消します。

従量電灯とは何のこと?

従量電灯とは、大手電力会社が提供している最も一般的なプランの名称です。電気事業者を変えた経験がない方やプランの見直しをしていないという場合は、従量電灯のA、B、Cのいずれかのプランを利用している方が多いでしょう。また、従量電灯がA、B、Cに分かれているのは、契約容量(アンペア)によって分類されているからです。さらに、従量電灯Bの中でも細かく契約容量が分類されています。この契約容量とは、同時に使える最大容量のことを指していて、契約容量が小さければ、同時に使える電化製品の数が少なくなっていきます。検針票や料金単価を調べてみると、契約容量(アンペア)は「A」と表示されているので、この前に付いている数字が現在契約している最大容量となります。
つまり、「従量電灯B」を契約している方で「従量電灯B 30A」と記載があれば、従量電灯Bというプランの最大容量を30A(アンペア)として契約しています。

従量電灯の特徴

従量電灯の主な特徴は以下の2つです。

1. 電気使用量によって単価が変わる

従量電灯のプランは毎月の電気使用量に応じて料金が決定され、ほとんどの事業者が3段階で料金単価を分け、この段階が上がるにつれ単価を高くしています。毎月の電気使用量は、「kWh(キロワットアワー)」によって表記されている数字のことで、契約中の電気事業者の検針票や領収書などで確認できます。例えば、東京電力エナジーパートナーの従量電灯Bのプランであれば、最初の120kwhまでが第一段階料金、次の300kwhまでが第二段階料金、300kwh以上が第三段階料金となっています。電気使用量「1kWh」への単価は、第一段階が30円、第二段階が36円60銭、第三段階が40円69銭と高くなっていきます。

電気使用量が400kWhの人の場合、計算方法は下記です。

30(単価)×120(kWh)=3,600(第一段階料金)
+36.60×180=6,588(第二段階料金)
+40.69×100=4,069(第三段階料金)
=14,257円(電気使用量の料金)

となります。

出典:東京電力エナジーパートナー https://www.tepco.co.jp/ep/private/plan/old01.html

一方で、電気使用量によって単価が変動しない「一律単価」を採用している電力会社も多くあります。例えば、ストエネ電気Pプランは、一律単価1kWhあたり24.90円で提供しています。電力使用量が多ければ多いほど、単価による変動が電気料金へ反映されていくので、家の電力使用量を確認し、最適なプランを検討するといいでしょう。

2. 燃料費調整額に規制がある

電気料金は、電気使用量の料金に基本料金や燃料費調整額、再生可能エネルギー発電促進賦課金を足したものになります。この中の「燃料費調整額」が国によって価格に規制がかけられているのが従量電灯プランです。消費者を保護する観点から、燃料費調整額の上限を法的に定めています。また、この上限の価格改訂にも経済産業大臣の認可を受ける必要があります。

しかし、この従量電灯のプランは電力自由化の目的である市場の活性化が果たされた場合に廃止される予定です。そのため、市場の動きによってはプランが無くなる可能性があることを頭に入れておくといいでしょう。

人数に合わせたプラン選びのコツ

自分にあったプラン選びは何を基準に選べばいいの?と迷う方も多いですよね。先述した通り、電気使用量によって単価が変わる場合もあります。そのため、電気使用量が平均よりも多いのか少ないのかを知ることがプラン選びのコツです。人数別の平均的な電気料金を確認して、今の電気料金と比較しましょう。下記は、総務省が集計している2023年電気代の月平均の統計結果です。

世帯人数(人) | 1か月の電気料金(円)
1人         6,726円
2人        10,940円
3人        12,811円
4人        13,532円
5人        14,373円

総平均       12,265円

出典:政府統計の総合窓口(e-Stat)
https://www.e-stat.go.jp/dbview?sid=0003000797
https://e-stat.go.jp/dbview?sid=0002070009

人数が増えて別々の部屋で過ごしたり、電化製品の使用頻度が多かったりすることで、電気使用量が増えて電気料金も高くなっていくでしょう。
人数別の平均価格と比較して電気料金を超えている場合は、無駄な利用がないか電気の使い方を見直し、電気事業者のプランが自分に合っているものかを改めて確かめてみるといいでしょう。キャンペーンなどでおすすめされて契約した場合や引越しなどで時間が取れず、おすすめプランで契約してしまった場合など、思いがけず自分の生活に合わないプランで契約しているパターンもあります。また、電気料金は季節によって変化する傾向があります。そのため、夏季や冬季は平均的な電気料金より高くなりやすく、季節家電を頻繁に使った月の請求書は注意が必要です。
ストエネ電気では複数のプランを用意しています。どんなプランがあるか知りたい方は下記のページで確認してみてください。
https://sutoene-service.jp/service/electricity/

まとめ

従量電灯とは大手電力会社が提供しているプランの名称で、国の規制が行われているという大きな特徴があります。今回ご紹介した内容は少し複雑に感じるかもしれませんが、電気に関する基本的な仕組みについての解説です。電気は日常生活に不可欠なものなので、仕組みをしっかり理解することはとても重要です。電気の自由化によって、さまざまなプランやメリットが提供されていますので、生活に適したプランを探すことから始めてみてください。

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